受信アンテナは大きいほど良いか?
とある受信アンテナの説明で捕虫網で虫を取る時に電波の受信に例えて大きな網の方が沢山の虫を取れるし捕まえやすい。小さな網だと捕まえにくい。
これと同じで電波の受信アンテナは大きいほど良いのだ。
と説明していた。なんと・・・分かりやすい?違うだろ!
電波は何か塊とか虫のような個体ではなく電磁波と言う波、空間を伝わってくる波なのだ。これを捕まえているのがアンテナだけど・・網のような捕まえ方じゃない。
虫じゃなく波だ。
小さなアンテナで感度の良いアンテナがある。ミニアンテナといって小さな電極とハイインピーダンスを受信機のインピーダンスにダウンさせるFET回路とを組み合わせた極小さな広帯域のアンテナだこれは上はVHFから下はLFまで使える。
共振タイプのインピーダンスマッチングではなくFETを使っているので調整無しで広帯域に受信できるアンテナだ。
電波は虫のような物ではなく波なので小さな電極でも受信できるのだ。
ロングワイヤーは良いアンテナになるが例えばアマチュア無線のように一つのチャンネルに複数局重なってオンエアーしている場合地域が違っても大きなアンテナだと全部受信して混信となる。良く聞こえるとはこのことか?
小さなアンテナだと伝搬状態によって受信できない信号もあるので混信が少ないことが期待できる。そして生活ノイズの受信は大きな、長いアンテナは受信しやすくノイズに悩まされる。これも受信感度が大きいほど良いと言う根拠なのか?
小さいアンテナの例えにミニアンテナを例にしたが、これは市販のされていたし、作るのも簡単なので受信専用アンテナの小さい例としては分かりやすいだろう。
短いワイヤーでもアンテナカプラーで整合を取ると良い受信が出来る。
小さいアンテナはS/Nが良いことは気が付くことだろう。
小さなアンテナで送受信に使えて非常に小さいのがスーパーラドアンテナ(SRA)だ。
小さいのでノイズを受けにくい、受信周波数に共振しているので感度が良い。
立体面指向性があるので電離層伝搬にてある角度で落ちで来る電波を受けるので混信が少ない。立体面ローブが全天球ではないのでゲインが稼げている。
非常に小さい、作り方によっては80mバンド用で全長40cm、直径25Cmと小型に作れる。(大きさは設計によって色々選べます)
従来の常識では波長に大きさが依存しているのでそれ以上小さくは作れない。
いや短縮コイルやキャパシティで小型化しても1/100波長は絶対に無理と言われてきたがSRAはその常識を破っている。
小さくて立体面に指向性があるがゆえにローカル局に聞こえていない局が聞こえていてQSO出来てしなうことがしばしばある。
反面CQをだして呼んでくれているのに弱くて聞き取れないと言うこともしばしば起こってしまう。
良く聞こえるアンテナとは虫を捕らえやすい大きな網のような物ではなく小さなアンテナでも良くは出来る。波を捕らえるにはどうすればと言うたとえ話でないと誤解を招いてしまうでしょう。