現状で最も優れたSRAとSRABの形式
SRAは色々なアレンジがあってシンプルな原型から進化した形状まで多種多様なものが考えられているし使われている。
SRABはSRAの組み合わせによって指向性をだしたビーム化SRAのことだ。
進化したSRAを組み合わせて進化して特性向上したSRABが考えられるが、必ずしもSRAの状態で特性が良いから組み合わせればより良いSRABになるとは限らない。
現時点で自作したSRAで最も良い特性の形式はスケルトンSPDタイプのSRAだった。
スケルトンと仮称したのはボビンの無い、コイルの下地土台の無い自立した空芯コイルを採用したSPDタイプのSRAのこと。
SPDタイプと仮称したのはシリンダープラスディスクタイプだから。
標準的なSRAはシリンダーだけかディスクだけだがSRAを研究している中で
これも仮称だけれど電極効果、あるいはローブ圧縮効果なる現象がある。
二重ディスクやシルクハット型ディスクなどが実験されて輻射のパターンが水平方向へ押し下げられ扁平に圧縮される効果がある。
そしてこの効果を最大限発揮出来るのがシリンダー+ディスクだった。
したがって40mバンド以上のSRAはスケルトンSPDタイプが現状では最良の特性を示していると思っている。
80m以下の場合には大きさの関係でスケルトンなコイルは難しいことと周波数が低くなるとコイルの線間容量はあまり影響されなく成って来るのでスケルトンで無くても良い。PPで作ったボビンで作ったSPDタイプとの比較で劣ることはなかった。
作りやすい方が有利だろう。
SRABで優れた形式は?
SPDタイプのSRAを組み合わせたSRABは確かに性能が良かったけれど・・
やりすぎ感があって何のこと輻射ローブが水平を通り越して下向きになってしまっていた。
下向きが本当に惡いかどうかは分からないけれど(仰角上向き取付と言う手がないわけではない)やはり気持ちが惡い。
SPDタイプは個々に大きくなりがちなので組み合わせると全体が大きく重くなる問題もあった。
したがってSRABはトロイダルコイル+ディスクが割とコンパクトで作りやすい。
ここまでは今まで通りだ。
先の話に戻るが二重ディスクやSPDタイプにおいてディスクが銅とアルミの異種組み合わせ、シリンダーとディスクの異種金属(アルミと銅など)の組み合わせを採用するとなんと電波が出なくなる現象があった。
なぜかは解明していないが同じ金属ならローブ圧縮でゲインアップされるのに異種金属の組み合わせだと電波が出なくなる。
まるで打ち消し合っているようなのだ。
この現象は駄目なSRAとして避けて来た。
SRABに話を戻すが・・ふと思った。SRABのバックにこの異種金属のSRAを配置したら何が起こるだろうかと。
予想では打ち消しあうからバックは弱くなるだろう。そしてフロントも弱くなるはずだろう。
全体的に打ち消し合って性能が落るだろうと。
確認したくなっので実験してみた。
バックは極端に少なくなった。
フロントは・・あれれ変わらないと言うよりも少し強くなっている。
これは良い。
でもって確認の意味で追加したSRAのディスクを前のSRABと同じ種類つまりアルミに交換して同じ確認をしてみた。
バックは追加前より強くなた。
フロントは追加前より弱くなった。
これは当然だと思う。別に不思議では無い現象だ。
同じ周波数のSRAをダイポールの様に配置したのと同じ事をやっているのだから、前後に8の字になって当然なのだ。
これが異種金属だと全く違う様相となる。
現時点で最も性能が良くなる可能性のあるSRABはバックに異種金属のディスクを持ったSRAセルを配置したものと言えるかも知れない。
まだこれから詳細に追求する必要は残っている。
スケルトンSPDタイプの6m用SRA試作
やはり6m用は難しくて苦労しました。
スケルトンSPDタイプSRA3号機(80m用)
一応出来上がりました。
重いのが気にかかります。
しばらくはまた室内運用で性能確認します。
昼間は3。5MHzは誰も聞こえないのでお互いのコイルの中央付近からワニ口クリップ(ミノムシ)でタップ出しをして7MHzに共振させて7MHzで室内から使っている。なかなか使えそうだ。
ただし、ローブの形を電界強度計でチェックすると水平部分に強く出て上に上がってゆくとヌル状態になりもっと上に上がると再びローブが観測される。
3.5の状態とは明らかに違うローブ状態だ。
近距離電離層伝搬が出来るが7用SRAとは違った放射パターンになっている。
7MHz用のスケルトンSPDタイプSRAでは上には出ていない。
つまり水平方向のローブよりも上側は何処まで上がってもヌル状態になっている。
スケルトンSPDタイプ2号機
一応完成しました。
今回は銅でまとめました。
タップが出しやすいので其の分調整がしやすかった。
今まで以上に相対的電界強度が強いので悪くはない気がします。
室内から試験運用していますが国内なら全エリヤQSO出来ています。
気持ちとしてはかなりの好成績です。
最も特性の良いSRAの次
一回目はアルミシリンダーに銅のディスクで全く電波が出ない物を造ってしまい。
一旦分解してアルミディスクへ交換した。
次はアルミよりも電気電気電導が良い銅を全て使って作ることにする。
混在させるのは打ち消しあう精分が発生して駄目になるが全部銅なら問題は出ないはずだし電導度(伝導度)はアルミよりも良いので悪くはならないだろう。
アルミを使った理由は手頃なパイプ状の物があったからだが継ぎ目のない70mm径の銅パイプは見当たらなかった。
今回もしかたがないのでカシメとハンダ付けで丸めてシリンダーを作ることを考えている。
前回コイルの下側に作業スペースを取らな方のでマチングトランスを入れる空間がなかった、またLCマチングにおいてもVCなどを入れる空間がなかった。
したがってセルフマッチングを採用したが、最高だったかどうか疑問が残ってしまった。そこで今回は場所を最初から準備しておいて色々なマッチング方式でデーターを取っておくことにする。
興味深いデーターになることだろう。
最も特性の良いSRA
少し前にはSPDタイプが最も特性が良いものでした。
これは何らかのパイプにコイルを巻きシリンダーを付けその上にまたコイルを巻きディスクを付けた形です。
その後トロイダルコイルの実験で入手出来るドーナツボビンの大きさや数がなかなか思うように入手出来ず困惑しその中で下地の何もないドーナツ状コイルなら大きさも巻き数も自由に作れるので実験していて下地有りと無しの比較では無しが一段と良い特性が得られることに気がついたことがきっかけと成りSPDタイプでも下地なしのソレノイドコイルで作ったらどうなのか考え始めました。
ソレノイドの場合には下地が無いとかなり難しい。機械強度的な問題が多いにある。
でも作って比較してみたい。
そして今回のスケルトンSPDタイプが出来上がったのです。
特性的に進化しました。見た目は大したことないようですが、かなりの進化です。
まだまだ進化し続けることでしょう。
自分SRA作成歴上最高特性のSRA
今まで自作した中で室内運用上最も良い特性を示したSRA。
様々な作成をした中でシリンダーとディスクを組み合わせたSRAは特に良い特性を現しました。
写真は40m用ですが、その前に作った80m用では室内から50W運用にてアジアンロシアとの交信に成功しています。
そしてシリンダー+ディスクの特性の良さに加えて今回はコイルの下地のボビンに当たる絶縁パイプが無い完全な空芯を実現させました。
下地がないと線間容量が減るので同じインダクタンスでは巻き数がより多く必要になります。これは全体的に並列共振に関する容量が減ったことに起因していますが、SRAは容量が少ない方が良い特性を得られるようで、一段と性能が上がっています。
確かに室内から運用して受信感度も良くなり良く飛んでいます。
40mバンド用を作った中では最も良く飛ぶと感じています。
80m用は完全空芯では無かったので次はそこに挑戦してみたいと思っていますがこれはかなりの難問です。なにせボビンが無いのですから大きなコイルをどう支えるか難しい問題です。でも挑戦する価値があるほど性能が良くなるのだからヤルッキャない。
ところで・・最初この形でディスクを銅板で作りました。
そうしたら電波が出ない、アンテナとして機能しない、まるっきり飛ばない。
受信感度も惡い、帯域幅が非常に狭い、そういう物ができました。
アルミシリンダーと銅ディスクの組み合わせでは電磁波放射メカニズム上何らかの阻害要素が発生しているようです。
この現象は以前2重ディスクで経験しています。ディスクタイプSRAでディスクを2重にすると良いことが起こりますがアルミと銅を組み合わせるとやはり電波が出なくなる現象でした。同じことが起こっていると考えられます。
このことはSRAの電磁波放射メカニズムの詳細解明のヒントにも成りうる現象として捉えることが重要でしょう。